日本の伝統・文化
2006年01月14日
日本海冬の味 寒鱈まつり
毎年、1月中旬から2月にかけて「日本海寒鱈まつり」が日本海側の東北地方で催されている。今年も、24節気の「寒の時期」をむかえ、各商店街では大にぎわいを見せていた。
雪の降る季節、産卵のために 回遊する鱈を寒鱈(かんだら)といい、身も締まり、脂もたっぷりのりきっていて非常においしい。調理法を教えてもらったが、非常にシンプルである。昆布でだしをとり、味噌を溶き、皮ごとぶつ切りにして、頭、内臓、中骨もすべて一緒に煮込むので、その旨味が汁全体にしみこんでくる。最後に、ざく切りにした豆腐とネギを入れお椀やどんぶりに盛ったら岩海苔をのせて食し、磯の風味が口の中に広がる。
吹雪で吹き荒れて凍てつくから鱈がおいしく、凍えた体を芯から温めてくれる。
家庭でも簡単にできる鍋料理である。厳しい寒さを耐え抜く精神は豊かな食文化に支えられていると言うことをこの目で見て感じた1日になった。
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日本の味 ふるさとの味 お味噌
701年の「大宝律令」では、「未醤」がはじめて租税として名前が見られ、「みしょう」→「みしょ」→「みそ」=味噌と呼ばれるようになった言われている。
現代では、日本人の食生活を支える基本の味噌は、日本ならではの食品である。原料を、米、麦、大豆を主原料として作られるが、それぞれで麹となる原料が異なる。そして、味噌の味は、生まれ育った土地で作られた味噌によって左右されるといってよい。おおざっぱにまとめてみると、味噌は地方では、以下のような味が好まれている。
○北関東以北=赤褐色の辛口米味噌
○信州・北陸・中国地方の日本海側=淡色の辛口米味噌
○愛知・三重・岐阜=豆味噌
○京都・瀬戸内近辺=白甘口米味噌
○九州・四国=甘口の麦味噌や米味噌このように米味噌、麦味噌、豆味噌と、地方の気候や作物を生かした特徴も出てきた。豆味噌は、寒くないと発酵管理が難しい米糀(こめこうじ)に比べて、暖かくても造りやすかった。造る人や、その家に住む自然の菌、気候によって味が変わるから、全国各地で、地方で、家庭で、それぞれの「味噌文化」ができあがった。だから、味噌はそこでしか味わえない家庭の、ふる里の味になり、食卓の必需品のおみそ汁の味でもある。
2006年01月09日
厄年と厄落とし
厄年は数えで男性は25才、42才、61才。女性は19才、33才、37才とされている。
<男 性> | ||
<前厄> |
<本厄> |
<後厄> |
昭和58年生 24歳 |
昭和57年生 25歳 |
昭和56年生 26歳 |
昭和41年生 41歳 |
昭和40年生 42歳 |
昭和39年生 43歳 |
昭和22年生 60歳 |
昭和21年生 61歳 |
昭和20年生 62歳 |
<女 性> | ||
<前厄> |
<本厄> |
<後厄> |
平成元年生 18歳 |
昭和63年生 19歳 |
昭和62年生 20歳 |
昭和50年生 32歳 |
昭和49年生 33歳 |
昭和48年生 34歳 |
昭和46年生 36歳 |
昭和45年生 37歳 |
昭和44年生 38歳 |
このうち男性の42才と女性の33才は大厄(たいやく)とされその前後をそれぞれ前厄、後厄といい3年間は行動を慎むと良いとされ、この期間はもっとも慎まなければならないとされている。
厄払い・厄落としには神社仏閣へ参拝してご利益に預かるのが一般的であるが、地域の習慣やしきたりもさまざまな形で伝わっているところもある。
青森県津軽地方では、本厄の年に産土(おぼすな)さまでお祓いをしてもらい、途中で新しい手ぬぐいを落として、厄落としをする。
茨城県那珂郡大宮町では、1月14日に本厄の男性が神社へお参りし、42個の10円玉を境内に落として厄落としする。
長野県の大部分では小正月の火祭りに厄年の人がみかんなどを投げて、拾った人に厄を分担してもらうしきたりがある。
京都府などでは各地の八幡さまへお参りして厄落としをすることが一般的で、とくに、八幡市の岩清水八幡が有名。ここでは、毎年1月15日から19日まで、「厄除け大祭」が行われる。
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<参考リンク>
2006年01月07日
正月 七草がゆ
七草がゆとは正月七日の朝、セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロの七草が入ったかゆを食べて無病息災を願う、古くは平安時代から伝わる風習である。七草がゆは日常の食生活に戻るひとつの区切りとなるほか、新年のごちそうで弱
った胃をいたわり、野菜が乏しい冬にビタミン、ミネラルの豊富な七草で栄養のバランスを整えるという古人の知恵に由来する。
最近は、スーパーでも具のセットが売られているが、400円前後の値段である。わたしは、冷蔵庫の中のあり合わせの青野菜類を適当に入れて毎年いただいている。
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2006年01月04日
歌麿の美人画発見
浮世絵の絵師、喜多川歌麿の美人画2点がフランスと日本で発見された。両作品とも、歌麿の晩年の作品とのこと。
歌麿は国際的にもよく知られる浮世絵師で、両作品とも繊細で優麗な描線、あでやかな姿態、表情で女性美にあふれている。
「月見の母と子」(左側)
*写真は「朝日新聞より」(’06年1月4日)
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日本の正月 箱根駅伝
お正月の風物詩といえば「箱根駅伝」と言われる方も今は多い。
毎年、選手たちの熱い走りによってさまざまなドラマが生まれている『箱根駅伝』である。
今年も、午前8時に20校が東京・読売新聞社前を一斉にスタートした。
沿道の声援を受けながら、選手は母校とチームの伝統と一人一の思いを汗と共に一本の襷(たすき)にこめてつないでいく。
第82回という歴史の中でも、’87年 第63回大会より日本テレビ系列による生中継放送が完備されるようになってから、日本の正月の風物詩になったといってよく、その前はローカルな駅伝大会だったときく。
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2006年01月01日
日本の正月 初詣
昨夜から全国のたくさんの寺社仏閣では、今日はたくさんの初詣の参拝者でにぎわった。
新年の始まりは、やはりきっちりと祈願をして始動したいというところでしょう。わたしは、車の渋滞に巻き込まれてしまい、最後の500Mに50分もかけてしまった。非常にきびしく御利益のある道のりであった。
日本の正月 初売り
初売りは、新年を迎えて、最初に商店が営業を始めることをいう。
通常の営業と異なり、その年1年間の運試しの意味合いをかねた、福袋販売されることが多い。
正月の初売りに出かけてその年の初めての買い物をすることを買い初めと呼ぶ。
昔は、元日は初詣にでかけ、2日が買い初めと教えられたものだが、現代は…。
そして、中身まで新聞で知らせている。商店は商魂たくましい。消費者には、お得感が一杯。お互い様というところである。
この初売りをきっちりと受け継いでいるのが仙台市の商店会である。元旦にお店を開けても、やはり、初売りの福袋は2日発売である。
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日本の正月 初夢
初夢で1年の吉凶を占う風習がある。
大晦日から元旦は夜は眠らずに過ごすことが多いため、元旦から2日にかけての夜に見る夢を初夢とする。
良い夢を見るには、七福神の乗った宝船の絵に「永き世の遠(とお)の眠(ねぶ)りの皆目覚め 波乗り船の音の良きかな」という回文の歌を書いたものを枕の下に入れて眠ると良いとされている。これでも悪い夢を見た時は、翌朝、宝船の絵を川に流して縁起直しをする。
初夢に見ると縁起が良いものを表すのに「一富士、二鷹、三茄子」というものがある。また、「四扇(おうぎ)、五煙草、六座頭」と続くこともある。
○富士は「無事」、鷹は「高い」、なすは事を「成す」
という掛け言葉
○「扇」、「煙草」、「座頭」は、ともにお祝い事に関係があり
めでたさを表す言葉
2005年12月31日
犬年 いい年にしたいね 干支(えと)のお話
ある年の暮れに、神様が動物たちにお触れを出した。
「元日の朝、新年の挨拶来た者から12番目までは、1年間、その年の大将にしてる」
動物たちは、1番めざして、めいめいが元日が来るのを待っていた。が、猫は神様のところに行く日を忘れたのでねずみに尋ねた。ねずみはわざと1日遅れの日を教えてやった。
さて、牛は「歩くのが遅いから、一足早く出かけよう」とて夜のうちから支度をし、まだ暗いのに出発した。牛小屋の天井でこれを見ていたねずみは、ポンと牛の背中に飛び乗った。そんなこととも知らないで、牛が神様の御殿に到着すると、まだ誰も来ていないのでまずは一安心。
我こそ1番と待つうちに門が開いた。すると、自分の背中からねずみが飛び降り、1番の座は奪われてしまい、牛は2番になってしまった。そして、次々と虎、兎、辰、巳、馬、羊、猿、鶏、犬、猪の順で着いた。猫は1日遅れで着いたものだから番外になった。そいう訳でねずみを恨んで、今でもねずみを追い回すのだそうだ。
2006年(平成18年)は、どんな年に?
犬年生まれは、975万人(♂473万、 ♀502万、総人口比の7.5%)ということ。
また、’99(平成11年)年に始まった「平成の大合併」も一挙に進み、全国の市町村数は’05年末から新年には91減り、2052に。市は761、町は1044、村は247になる。国も地方自治もますます改革が進むことになる。
一昔前の ’94年(平成6年)を振り返ってみよう。
○非自民政権崩壊、「自社さ」で村山政権誕生
○中華航空機が名古屋で着陸失敗
○向井さん宇宙へ
○大江健三郎氏にノーベル文学賞
○ゼネコン汚職
○各地で記録的猛暑 水不足が深刻化
○松本サリン事件、マスコミの誤報
なにはともあれ、犬のように、人にすかれ、楽しくてはしゃぎ回れる年になるといいですね。